松阪証券 社長日記
企業人として、三重県で生業を営む者として、日々の発見、気づきなどを気まぐれに書きとめて行きます。
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米国金融リテール事情視察団Ⅲ
ワシントンDC二日目は、午前・午後ともに企業訪問です。まず、午前中は全米20~30位の地域密着リテール証券会社である、フェリス・ベーカー・ワッツ証券へ。
フェリス

写真は、お話をお聞きしたFAのジョン・リーさんです。アメリカ流にやりましょうということで、ご用意いただいていたコーヒーとドーナツを頂きながら講義がスタート。ニューヨークのレイモンド・ジェームズ社と同様でこちらもほとんどのお客様はフィーベースです。地域に根ざす証券会社としての役割をお聞きし、その仕事に誇りを持って取り組んでいらっしゃるご様子が良く理解できました。日本の株式市場については、その出遅れ感の強さを強調されていましたが、決して強気ではないようです。ご本人が、アジア系だからでしょうか。日本も移民をどんどん受け入れる方針を打ち出せば、再び成長期に入ることができるだろうという持論をご披露くださいました。

その後、昼食をはさんでPNCバンクへ。米国初の銀行として認可されたのが1863年という、社歴150年余りの米国最古参の金融機関です。
PNC

米国のみならず世界をサブプライムローン問題の激震が襲う現在も、不良債権比率はわずか0.22%で、収益の68%がフィーベースによるものとのこと。顧客開拓の手法として社員による紹介を重視しており、チーム別に目標を設け全社的に取り組んでいるそうです。また、営業部門では、「いつ」「誰(お客様)と」「どの様なミーティングを実施したか」に重点を置き、その担当者の成績を追跡しており、それらのデータを基に目標達成へと導く指導方法を確立しているとのこと。質問もしましたが、もっと詳しく知る機会が欲しいと思いました。

次は、いよいよ最後の企業訪問です。翌朝、ボルチモアのホテルから徒歩で金融業会の巨人「メリルリンチ」へ。3名は何れも現役のFAです。写真には登場していませんが、現地の女性日本人スタッフ岡島さんもご同席いただき、補足説明などをしていただきました。写真左のブライアン・オニールさんは、1979年より同社勤務のベテランFA。依然として個別株への投資を中心に活動しており、その恰幅のよさからご自身のことを「恐竜の生き残り」だとおっしゃっていました。岡島さんのお話によると、同社でも20年ほど前までは個別取引によるコミッションが大半だったとのことです。また、米国人が株式投資に前向き(リスクの許容範囲が大きい)なのは、401K制度での投資経験(成功体験)が大きいともおっしゃっていました。国民年金制度の存在など、日米間で年金制度に大きな違いはあるものの、日本でもスタートしている401K制度の拡大・定着が、「貯蓄」から「投資」への流れを確実なものにするかどうかのカギを握っているようです。
メリル

講義終了後、岡島さんにFAのオフィスを中心に案内していただきました。個室を使用できる成績上位のFAは、ご家族の写真や、趣味、スポーツのアイテムを所狭しと並べています。岡島さんによると、お客様などのご来店時、これらのアイテムにより会話がスムーズに進行することを狙っているとのことでした。

米国視察を終え、多くのことを学ぶことができました。当社では、金融の枠組みの中でサービスの多様化を推進しつつ、提供するサービスの質の向上、つまり付加価値の向上に努めてきました。それが間違いではないと確信することができました。「付加価値向上」が実現し、常にお客様に「誠実」に行動すれば、お客様からの信頼を勝ち取ることができます。つまり、お客様は私たち証券マンを「尊敬」してくれるはずです。そうすれば、米国のFAのように、日本の証券マンの社会的地位も一気に上昇するでしょう。まずは、そのギャップを埋めることから始めなければならないのです。手数料体系がどうなるのかなどに意識を集中するのは時間の無駄です。お客様は万国共通、提供されたサービスに見合うフィーを支払うことに異論はないはずです。

まだまだ志し半ば… 終わりのない、道なき道を突き進むのが「経営」ですね。

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テーマ:雑記 - ジャンル:日記

この記事に対するコメント

私の業界の方々は、現在の立場、地位などを確保するのに必死です。
付加価値が低い人が多いことがバレてしまったのか、そもそも付加価値がないと思われ始めたのかは分かりませんが、私も必死です。

自分の仕事の本質は何か?と、常に一生懸命追求していく必要があると、最近強く感じます。
【2007/11/06 18:16】 URL | 出口 茂 #- [ 編集]


出口様
コメント有り難うございます。

規制緩和とか、自由化という言葉は聞こえはいいのですが、関連する業界にとっては厳しい競争がスタートすること意味します。証券業界でも、大手から中小まで、数多くの老舗が淘汰されてきました。生き残るためには、思考し、立案・企画し、行動しなければなりません。しかしながら、参加者全員が努力するわけですから、人並みにがんばっていたのでは後退こそすれ前進することはありません。厳しい世の中ですね。もちろん、我が社にとっても他人事ではありません!!

だがしかし、生き残った者には、これまで以上に明るい未来が待っているはずです。生き残るには、「サービスの付加価値に向上」が最も重要だと思っています。
【2007/11/07 07:24】 URL | 松江 茂 #- [ 編集]


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プロフィール

証券人(しょうけんびと)

Author:証券人(しょうけんびと)
約13年間の大和証券勤務を経て、1998年1月松阪証券に入社
2006年4月代表取締役社長就任
現在に至る



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