松阪証券 社長日記
企業人として、三重県で生業を営む者として、日々の発見、気づきなどを気まぐれに書きとめて行きます。
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原発に代わるエネルギーを考える
菅首相をはじめとする(?)市民活動家、携帯電話会社の大社長、マスコミなどを中心に、脱原発に流れる風潮があるのは皆様もご存じの通り。現実的に、急場しのぎは火力発電など化石燃料に頼るしかないのが実情ですが、これもまた地球温暖化、資源枯渇など問題は山積みであり、むしろ依存度を引き下げなければならない部類。そこで彼らがしきりに推し進めようとしているのが自然エネルギーであり、親玉の菅首相は「サンライズ計画」なるものをぶちあげました。

この日出づる国の「サンライズ計画」とは、20年後に日本の総電力に対する自然エネルギーの割合を20パーセントに引き上げると言う、壮大な長期計画です。また、どこぞの携帯会社の大社長は、津波で被害を受けた田んぼにソーラーパネルを並べて電力源とする「電田プロジェクト」なるものをぶちあげ、大社長の思惑通り(?)巷の話題を独占したのは記憶に新しいところです。

東京電力など、電力会社が信じて疑わなかったのが「原発安全神話」ですが、菅首相らの主張する構想こそ、「自然エネルギー神話」、神話どころか妄想だと切って捨てる人もいるようです。その人は、筑波大学名誉教授の中川八洋氏。中川氏は東大工学部から通産省に入省、その後筑波大に転じたました。ちょうど通産省時代、我が国は米カーター政権の核不拡散政策によりウラン濃縮やプルトニウム再生処理工場建設の権利さえ認められていませんでした。中川氏は日本代表としてパリの国際会議に乗り込み、それを認めさせたツワモノであり、我が国のエネルギー事情には明るい専門家です。

2009年時点、我が国の総電力に占める自然エネルギーの割合はたったの9%。しかもその内の大半、8%は水力であり、残りのわずか1%が風力や太陽光、地熱です。八ッ場ダム(やんばダム)の問題は記憶に新しい所ですが、建設適地、自然破壊の問題もあり、これ以上水力発電を増やす方向性は見えてきません。

それでは、風力はどうか… 東京のお台場大観覧車の直径は90メートルありますが、同規模の風車で発電したとします。浜岡原発1基分に相当する電力をこの巨大風車で賄おうとした時、いったい何台必要でしょうか? 驚くことなかれ、なんと2,300台必要なのです。建設費はもちろんのこと、広大な建設用地が必要ですし、風が恒常的に吹く場所も限られるはずです。海上に設置するという技術も開発されているようですが、それこそ津波対策はいかに… 台風にも耐えられるのでしょうか?

携帯電話会社の大社長がぶち上げた太陽光発電はどうでしょうか。これもまた、浜岡原発1基分と比較してみましょう。ちなみに、東京山手線の内側の面積は約65平方キロメートルです。必要なソーラーパネルはこれより上か下か? 残念ながら、答えは上か下かと迷う必要のないレベル。なんと、その2倍近い115平方キロメートルの土地が必要になるそうです。その上、巨大地震に襲われた時は太陽光発電も壊滅的な被害を受けるはずなのです。私財もつぎ込む覚悟でぶち上げた大社長の壮大なプロジェクト。実は売名行為だったのかと疑いたくなるのは私だけでしょうか? 果たして本当に実現するのか、それどころか大社長はこのプロジェクトに本当に着手するのか、今後が楽しみでもあります。

誤解することなかれ、小生いま時珍しい原発推進派ではありません。福島第一原発の現状を考えると、それは至って自然なこと。しかし、現在の科学技術では原発の代わりになる、現実的な自然エネルギー発電は存在しないのです。しかし、自然エネルギーを活用した発電技術が飛躍的に向上すれば話は別。大社長がぶち上げた妄想も、現実になる可能性も出てきます。

小生が言いたいことはまさにこの点です。今、政府が取り組まなければならないこと、それは脱原発と言う結果をただやみくもに論じることではなく、原発依存度の低下、または脱原発のための発電技術革新なのです。聞くところによると、理論上は現在の原発と同様に核反応を利用した発電、つまり原発の一種であるにもかかわらず、リスクが極端に低い発電方法もあるそうです。そういった事もすべて含み、リスクが低くかつ地球環境にやさしい、そんな発電技術が確立されること、それが脱原発の近道だと思います。

そうそう、ドイツはいち早く脱原発宣言をしました。これに次いだのがイタリアです。しかし、このドイツ、実は原発推進国のお隣フランスから電力を購入しています。陸続きの両国、フランスがドイツとの国境沿いに原発を建設し始めたらドイツはどうするのでしょうか、クレームをつけるのでしょうか? 全く中途半端な脱原発宣言です。ドイツにイタリア、これに日本が加われば、思い起こすのは日独伊三国同盟。あの時とは内容こそ違いますが、「サンライズ」ならぬ「サンセット」に向かうことのなきよう、ちょっぴり心配です。

ばかげた脱原発の活動家(山本太郎でしたか?)たちにも一言、あなたたちは電気を使わないのか、または全ての電気を自己の保有する自然エネルギー発電装置で賄っているのか。原発から送電されている電気を使いながら、そんな活動をするのは即刻止めるべし。自己の矛盾に早く気が付くべきです。活動のために全員集合、徒歩で全員が集まっているはずがありません。大半は原発から送られてくる電気で走る電車に乗って集合しているのです。今、全国の原発がすべて止まれば、おそらく電車は動かなくなるでしょう。バカバカしい活動はもちろんのこと、会社に出勤できない人たちも続出、工場も操業停止、日本経済は瀕死の状態に陥るでしょう。彼らの活動も、「自然エネルギー神話」、妄想の産物です。それが妄想だと知った時、彼らは間違いなく恥ずかしいことをしていたと思うはず。全くバカバカしい行為です。

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プロフィール

証券人(しょうけんびと)

Author:証券人(しょうけんびと)
約13年間の大和証券勤務を経て、1998年1月松阪証券に入社
2006年4月代表取締役社長就任
現在に至る



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